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絵本 読み聞かせ おすすめ 田島征三 【つかまえた】 いなかのおもいで。



つかまえた


山あいに

父親の田舎があり

ぼくたちもそこを「いなか」といって

年に数度

訪れるのを楽しみにしていました。


田舎は裏山を背にして

家の前には小川を引き入れ

いつも水の流れる音が

聞こえています。


長い時間をかけ

田舎につき

車から降り立つと

いつもかわらない

草や水、土、

えのき栽培のおがくず

山の木々のにおいに

一気に包み込まれ

気分が高ぶりました。


そしてそこから

いとこたちと

田舎ならではの

短くも冒険に満ちた

時間がはじまる!

かというとそうでもなく

意外と暇な

たいくつな時間を過ごすことが

多かったように記憶しています。


それは田舎ゆえに

子どもの行動範囲が狭いからでした。

自転車で乗り出すも

山道ゆえ

遠くへはいけません。

一度山をくだり

下にある小学校まで

兄弟3人で行ったことがありましたが

帰りの上り坂は

地獄でした・・・


目の前に小川はあるけど

魚がいるような川は

山を越えて違う集落に

行かなくてはならず

子どもだけではいけず

父親も

なかなか重い腰を上げません。


でも「いなか」がすきでした。

行く日をゆびおり数えたし

帰るときはさみしかったのでした。


それはなにか決定的な楽しいことが

あったからとかではなく

やはりあのにおいのような気がします。

あの匂いに

いろいろな感覚が織りまじって

ぼくは「いなか」が

好きなのだと思います。




田島征三さんの「つかまえた」の

表紙の絵を見たとき

すぐに「いなか」での

あのにおいがよみがえりました。

そして田舎の庭先で

子ども用の足でこぐ

ペダルの付いたくるまに

乗って遊んでいて

そのまま

前の小川にダイブしたことを

思い出しました。


その前後の状況は

もう覚えていませんが

小川にダイブしたときに

水中から見上げた

空が青かったことだけ

よく覚えています。




そんな思い出に浸りながら

絵本をとじ

ぼくは

小川にダイブして見た

あの青い空に

代表される

「いなか」での思い出は

まちがいなく

いまの僕のこころの真に

ちかい部分に

居座っているのだなと

思いました。


そしてすぐにでも

またあの「いなか」のにおいを

嗅ぎたくなりました。













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