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鯨を捕る

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ぼくは鯨と聞くとなんだか気になります。

何年か前には昔捕鯨で栄えた太地にも
行ったことがあります。

でもあまり鯨を食べたという記憶がなくて
先日鯨の切り身をスーパーで買って焼いて食べてみました。


その味はなんだか懐かしく
小さい頃に食べた微かな記憶が蘇ってくるような感じがします。

そんな味覚を胃袋に収めてから
ぼくは本棚にある「鯨を捕る」を取り出し開いて見ました。


この本は南氷洋で鯨を捕る捕鯨船に同乗取材した
写真家が残した記録が絵本になっています。

ページをめくれば
南氷洋の荒々しい自然の中
鯨と人間が真正面から対峙する迫力ある写真に
圧倒されますが
それだけではなく食べ物を捕ってほしい、
食べさてほしいという
人間本来の欲望を掻き立てさせられます。

そんなことを感じながら巻末の
「捕鯨について」という項を読んでいると
日本では鯨は縄文時代から食べられていたとのこと。

ぼくが先ほど食べた鯨はまだ胃の中で
消化中だとしてもやはりぼくの体の中には鯨で出来ている部分が
必ずあるんだなと思いました。


だから鯨に本能的に反応して和歌山の遠い太地まで行き
本棚には「鯨を捕る」があったのかと思うことにしました。

今、商業捕鯨は禁止されていますが
いずれにしても生きるためには他の命を頂かなければいけません。
捕った鯨は骨まですべて無駄にしない(薬にも用いられた)ことはもちろん
「鯨1頭で七浦が潤う」という
5000年もの前から続く鯨を捕るということの多様性は
時代が変わった今でも形を変えてぼくたちに貴重なことを教えてくれる気がします。

甲板に横たわる鯨とそれを解剖する男たちを見ながらそんなことを考えました。

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