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すばらしいとき

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夏休みに家族で山陰へ旅行に行きました。
その旅行の前に開いた絵本が「すばらしいとき」です。

この絵本はある家族が海辺の別荘で夏休みを過ごすお話です。

海辺の別荘と聞いただけで恍惚としてしまい
そこでゆっくりのんびり休暇を過ごす自分を想像して
しばし遠くの空を眺めてしまいます。

お話の中ではマックロスキー父さんが子どもたちに
おまえたちと呼びかける形でお話は進んでいきます。

夜に船で海にこぎ出した子ども達に
「星がおまえたちを見つめているよ」
また嵐の夜も何ら怯えることなく
「嵐もおまえたちがベットに行く頃には鼻歌を歌っている」と
子どもたちに語りかけます。

この何とも頼もしい余裕に満ちた父親の姿に
僕も海辺の別荘で休暇を過ごしたら
こんな余裕のある大人になれるのかなと考えながら
これから行く旅行のことに思いを馳せていました。

そしていよいよ旅行が始まりました。

無事目的地につくと覚悟はしていたけど暑い!
とにかく暑い!

でもまずは子ども達も楽しみにしている海水浴。

「すばらしいとき」の海水浴の場面では
マックロスキー父さんが
「氷河が地球を覆ったときは岩は氷のように冷たかった
けさは岩は太陽に照らされてあたたかい」
と冷静に語っています。

しかし僕は水着に着替えた子どもたちに
容赦なく照りつける山陰の強烈な日差しにたじろぎつつ
「早く早く日焼け止め塗って!」などと
慌ただしいことといったらありません。

こんな時マックロスキー父さんなら
「おまえたちに降り注ぐ紫外線は大人になって
シミとなって再び姿を現すだろう
だから早く日焼け止めを塗って将来に備えなさい」
となんら暑さにたじろぐこともないでしょう。


その後も猛暑の中、石見銀山、出雲大社、松江、鳥取と歩き回り
「暑い!水をくれ!おーあそこに日影があるぞ!」と
砂漠のキャラバン隊ような日々を過ごしました。

そして何とかたどり着いた砂漠のオアシスで
いやホテルで
乾ききった体にビールを流し込みながら
「すばらしいとき」を開き
「今日も暑かった」
これではまるで僕たちの旅行は「あついとき」だな
などと思いつつ眠りについていました。

そんな中でも楽しい時間はあっという間に過ぎ
最後のマックロスキー父さんの言葉に切なさを感じるようになります。

「もうひと夏も終わりだ。おまえ達も島を去る時だ。
潮の満ち引きにあわせていた時計をスクールバスの行き先にあわせる時だ」。

旅行が終わってしまうと今までの
最大の楽しみがなくなってしまって
心にぽっかり穴があいたようになってしまいます。

でも少しすると旅行の思い出が心を満たしてきて
また元気が出てきます。

暑かったけど
「すばらしいとき」を過ごさせてもらった
すべての人やモノに感謝しつつ
さて来年はどこへ行こうかと
また「すばらしいとき」を開きます。

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