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ふりかえれば名探偵


「ふりかえれば 名探偵」 作 杉山晃 絵 中川大輔

 このまえの休日、夕方近くになり子どもたちが本屋に行こうと言うので
じゃあということで行くことに。
本屋ではこどもたちが本を見ていろいろ選んでいます。
そして、気に入った本を見つけ「ねえ、この本買って~」とおねだり。

ぼくは本屋さんに行ってこどもがほしい本があれば出来るだけ買ってあげたいと思っているけど
今は給料日前でちょっと厳しいんですけど・・・
(自分の欲しい本があの棚にあるけど給料待ち状態だし)
でも子どもたちはそんなことお構いなし。

 ぼくはちょっと迷ったけどいろいろ忙しくなってきた子どもたちと
また本屋に行く機会はいつになるか分からないから
「えいや!」と2冊を持ってレジへ行きました。

 子どもたちも適当に喜んでやれやれということで
自分の欲しい本との給料日後の再会を約束して本屋を後に。
家ではさっそく子どもたちは買ってきた本を開き読み始め、僕はお風呂に。
出てくると「もう読み終わったよ」とさっきまで開かれていた「ふりかえれば名探偵」は
パタッと閉じられています。「お~なんていう秒殺!」

 この本は書名の通りミルキー杉山が事件の謎を解く探偵モノで事件編と回答編に分かれている本。
事件編を読んで自分で推理して犯人を探す。そしてわかったら回答編をみる。
ギブアップして回答編をめくろうとすると
「あ!もう、こたえみちゃうの?よく見ればわかるのになぁ」などと
書いてあって推理を楽しむ本になっています。

 こどもたちに「全部推理したの?」と聞くと
「ううん、すぐに回答読んじゃったよ」と平然としています。
我が家の子どもは回答編の警告をもろともせず読破してしまったのです。
まずぼくが思ったのは
「給料日前に自分の欲しい本を我慢してまで買ってあげた本なのにもったいな過ぎる」
「せめてあれこれ推理して元をとってほしかった」というお金に関することでした。

 ぼくは普段、この手の本はあまり手に取らないけど
今回はぼくだけでも元を取ろうと読み癖もついてないピカピカの本を手に取り読み始め
こどもに言うでもなく「この本は推理しなければ本当のおもしろさはわからないんだよ」と
ぶつぶつ言いながら犯人捜しを楽しみます。
そして犯人を突き止め得意げにこどもに言って聞かせ、いざ、回答編へ。
名探偵気取りで快感に浸ります。
これで一気にミルキーファンにもなり「十分元を取った気分」にもなり
穏やかな気持ちで休日が終わっていきました。

 そんなことがあった休日は父の日。
こどもが小さい頃は幼稚園で「お父さんありがとう」などと
書いてある似顔絵を描いてきて良くもらったものです。

 でも今は・・・
だんだん大きくなったこどもたちからそんなプレゼントはなし。
逆に本買ってあげてるし・・・
(確か先月の母の日にはこどもたちがショートケーキをプレゼントしていたような気が・・・)

 数日後、仕事から帰るとテーブルの上に図書館から借りてきた名探偵シリーズが山積みになっていました。
こどもたちは回答編をめくりたい気持ちを抑え数々の難事件に挑み格闘しているとのこと。
ぼくはその姿をみて「ああこれは最高の父の日のプレゼントだな」と思いうれしくなりました。
そしてぼくもさっそく名探偵の仲間に入れてもらいこどもたちと一緒に難事件に挑むのでした。

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